カノミナミ2015年12月13日
ただいま明日から岩手県一関市で行われる全日本団体戦のため、新幹線で岩手に向かっています。
さて、今回はイタリアまで行ったにも関わらず、5本勝負を6回だけやって帰国という残念な結果になってしまいました。何やってんだろうなと呆れてしまう一方で、最近結果を出せてないという焦りを感じています。
出国前にも述べたように、今回のグランプリ大会はリオに向けての本当に大事な試合でした。練習も15本勝負を中心にトーナメントで体力負け、集中力を切らさないようにする練習、フットワークの強化を自分の課題として調整してきました。それなのに15本勝負にも挑めないまま帰国することになってしまって、本当に不完全燃焼というか情けないというか、なんでこんなに弱いのかというような完全にネガティブ思想に突入してしまいました。
リオのレースの序盤のワールドッカップの成績がそこそこだっただけに、ここにきて勝てなくなるというのは実際かなり焦ります。そして今回のグランプリ大会でリオへの道は確実に厳しくなってしまいました。しかし、今回は試合前の怪我などもあり自分自身の様々な要素が招いた結果であるので真摯に受け止め、しっかり切り替えてまた一から頑張ろうと思います。
今年はこのトリノで海外遠征が終わりです。今年はオリンピックレースということで一番初めのドイツ、タウバーで行われたワールドカップから上海、アジア選手権(シンガポール)、世界選手権(ロシア)、メキシコ、カンクン、フランス、サンモール、イタリア、トリノと、シニアのワールドカップ4大会とアジア選手権、世界選手権と試合続きの一年でした。
昨シーズン、ポーランドのワールドカップで初めてベスト32に入ることができてから、少し自信がつき手応えも少なからず感じていました。そのため今シーズンは勝ちたいという思いはもちろん強くありましたが、それよりも自分の力をもっと世界で試したいという思いと、それがどれくらい通用するのか楽しみというような思いのほうが強く、フェンシング自体を楽しめてたというか、自分に期待するのが楽しかったという感じがありました。もちろん、勝てなかったらどうしようとか負けられないという思いはありましたが、今考えると試合が始まるとわくわくして楽しんでやっていたなと思います。
それに比べ今回のトリノはどんどんリオというものが現実的に見えてきて”リオまであと何点足りない”とか”この大会で最低でもこの順位に入れないとオリンピックにでれない”というように、自分自身での事実確認、リオに出るためのプランニングだと思ってやっていたことが、結局自分の首を絞めていたのではないかなと思います。”自分のベストを出す”とか”自分を試す”とかそういう根本を吹っ飛ばして、とにかく結果、結果とこだわってしまい、勝ち急いでいたのかなと思います。結果にこだわるのは悪くはないことだと思います。しかし今回は結果を出さなきゃという思いと、とにかく早く結果を出したいという焦りがごっちゃになって、一点一点を丁寧に集中してとることができませんでした。もうここまでくると本当に技術の問題じゃないんだなと感じ、自分の本来持っているものを出し切れる精神力を持っていないと勝負にならないと感じました。
私は頭で考えるフェンシングが苦手で、当日のコンディションなどもとにかく感覚でやっているのでその”感覚”が少しでもずれると全て崩れてしまいます。今回のトリノはそれがかなりずれてしまって試合の時も自分ではずれに気づいているのに最後まで修正できませんでした。怪我をしたのが出発の前々日で、そこから試合の2日前まで練習できていませんでした。ほんの2、3日やらなかっただけでこんなにも感覚は変わってしまうのかと身を持って感じました。感覚のずれは練習量だったり、気温だったり、前日食べたもの、睡眠時間、当日の朝食、様々なものが関わっていると思います。自分の感覚をピタリとはめるために自分で意図的にどんぴしゃの感覚を作れるようにしなければいけないと思いました。試合のレベルが上がるにつれて少しずれていても勝てる試合というものはなくなります。自分がベストを出し切れて競れる相手しかいません。ワールドカップに出てくる強い選手は自分で自分をよくわかっているからスタンダードに結果が出せるのではないかなと思いました。一流の選手になるためには自分をよく知った上で、自分で自分をコントロールできなければいけないんだと感じました。まだまだ私には経験が足りないなと感じ、自分が全然子供の考え方から脱せてないなと、様々な人、もの、こと全てからの自立、自律ができていないなと感じさせられました。
次のワールドカップは1月15、16日に行われるポーランドです。そこまで12月25、26日に全日本選手権大会がありますがひとまずは遠征はありません。リオが遠くなってしまった今、結果にこだわることはひとまず置いておいて、初心に戻って自分の実力が世界にどこまで通用するのか試して、挑む、という気持ちで臨みたいと思います。そしてこの一ヶ月はフェンシングだけに関わらず自分の私生活から見つめ直して自己分析というとすごい堅苦しくなりますが、自分を知るという感じでやってみようと思います。
トリノで負けたことはリオのことを考えると、とんでもないことをしてしまったと思い、今でももっとなんとかできたんじゃないかと後悔しますが、いつまでも引きずっていてもダメなので反省だけして後悔はもう考えないことにします。そして過去のベスト32に入れたこと、ジュニアワールドカップで8位になれたことも、もう過去のことなのでそこに関する思い入れはなくして本当にまっさらな状態から来年また一歩づつ積み重ねていきたいと思います。
今回はこのような結果で本当にすみませんでした。これを無駄にしないようこれを糧に成長したいと思います。今回もあたたかい応援とご支援ありがとうございました‼︎‼︎‼︎
ー追伸ー
試合当日が誕生日だったため、前日にみんながお祝いしてくれました。今年もまたトリノにて歳をとりました(笑)19才になりました。
プレゼントとケーキ頂きました!ありがとー😍😍😍
トリノの町並み。画質悪くてすみません…。すっかり冬でめちゃめちゃ寒かったです。ただとってもキレイ!ジェラートも美味しかったです。