ポーランド結果報告

カノミナミ2016年1月19日

ただいま帰国しました！
東京とってもあたたかいですね！！！

　今回は”予選4勝2敗”と久々に予選で4勝することができ、64に入れるかなと思ったのですが、64がけでカナダの選手に負け、top128という結果になってしまいました。予選は、一試合一本勝負を落としてしまい、それが今回の試合の分かれ目になったのではないかと思いました。

　毎回一本勝負を落としてしまい、自分の中の課題として克服しなければいけないところだったのですが、今回も負けてしまい、なかなか大事なところで勝てないし、そこで自分で自信を持って出せる決め技がないな、と感じました。今回4勝できたのは組み合わせが良かっただけだ、と感じたと同時に、そのチャンスを活かせなかったという悔しさが強く残りました。

　今回は前回の遠征から一ヶ月空いての試合でした。年末年始の休みを挟み、ご支援いただいている方々の声援を直接聞く機会がたくさんあり、またポーランドに到着してからも激励のメールをいただき、モチベーションがかなり上がって臨んだだけに、このような結果になってしまい本当に悔しく、情けなくなりました。

　しかし、直接届く声援ほど力になるものはないと感じたし、勝ちに対する執着という気持ちの面ではかなり良い状態であったと感じました。そのため、試合の反省を深くすることや上手い選手の試合を見て学ぶという点で「強くなりたい」「次回こそは」という思いが以前までの大会に比べてかなり大きくなったな、と感じました。

　最終日の団体戦は西岡さんが腰痛のためメンバーに入らず、西岡さん以外の4人で組みました。団体戦はアンカーでフル出場させてもらうことができました。

　リオオリンピックでは女子フルーレの団体戦がないため、もちろん勝つことにこだわりながらも個人戦の反省を活かして、個人戦の時より良い内容の試合をしたいと思い、また「何か得て帰りたい」と強く思って臨みました。

　初戦のオーストリア戦では個人戦でアッタク（攻撃）に入るプレパレーション（準備動作のステップ）がうまくできず、アッタクでポイントを取ることができなかったので、そこを特に意識してプレーしました。しかし、頭ではわかっていても体が思ったように動かず、自分が攻撃できる間合いまで入らないうちに最終動作をしてしまって不発に終わったり、逆に間合いに入りすぎてカウンターでやられ、自爆してしまったりして、スコア的にもチームの足を引っ張ってしまう結果となってしまいました。

　二回戦はフランスでした。フランスは格上なので粘ってロースコアで勝負できたらいいなと思って臨みました。一試合目の相手は個人戦のプール戦で一本勝負で負けた相手でした。個人的にも一回負けているので勝ちたかったし、団体戦の一試合目でいい流れを作りたかったので、できればじっくり点差をつけて勝ちたいと思って臨みました。3分いっぱいに使って４−３でリードして次につなげることができました。三点の失点の中に反省すべき点、自分のミスで失点してしまった部分があったので、完璧には個人戦の反省が活かせなかったと悔いが残りました。
　その後、じわじわと点差をつけられ、結果的には大きく離され負けてしまいました。しかしこの試合も自分の経験値として確実に積み上げられていると確信しているので結果だけ見るのではなく、次に何が活かせるのか、どこを活かせるのか、また、相手の上手い技を真似してみたり、自分に少しでもプラスになるよう使える情報や経験は片っ端から活用していこうと思いました。

　順位決定戦にまわり、次はウクライナとでした。一試合目、５−１で負けて回してしまい、その点差がつまらないまま８セット目まできてしまいましたが（団体戦は３人総当たり、45本先取→５本×９セット）、８セット目で二点差までつめて私に回してくれました。最後3分で2点取れば追いつくからとりあえず点数を取られないように落ち着いて試合しようと思いピストに入りました。そして3分全て使って同点まで追いついて一本勝負に。

　『三分の残りの秒数が少なくなったって、同点の時このままいったら一本勝負になると思い、大事な場面の一本勝負で勝ったことがなかったので（実際今回も負けてるし、、、）、一本勝負に持ち込むかどうか迷いましたが、そこに追いつくまで取っていたポイントがじっくり時間をかけて取っていたポイントだったし、これは自分の殻を破る、自分のレベルアップのための挑戦だと考えるようにして、一本勝負で勝負することに決めました。』
↑これを3分の最後の20秒くらいで考えてました（笑）

という経緯で一本勝負になりました。

　しかし、いつも一本勝負になるとどこか余裕がなく、相手の技をかわすことで一杯一杯なのですが、今回は気持ちに余裕があり比較的落ち着いてプレーしていました。ベンチから「残り20秒！」（一本勝負は１分間）と聞こえ、これはもうアッタクで取るしかないと思いました。
　が、相手はめっちゃでかい相手だったのでそこにアッタクでとるのはハイリスクだなと思いつつ、もう時間もないしこの技しかないと決め、それで勝負をかけました。それが綺麗に決まり、初めて偶然で勝つのではなく、自分で決めた技で一本勝負を勝つことができました。

　いつも一本勝負になると自分がポイントを取りたいという気持ちと同時に、その技をかけた時のリスクを考えることを優先してしまい、結局、迷って迷って最終的に中途半端になって負けてしまうということが多かったので、今回は迷わないと決めていたし、技を決めた時にもうこの技しかないと直感で感じたので、全く迷わずに技を出すことができました。
　個人戦の時からアタックがうまくできずに、自分のアッタクに自信をなくしていたところでアタックで一本勝負を勝つことができて、本当に大きな収穫になったと感じた試合になりました。
　たかが一本勝負一回勝っただけですが、今まで本当に勝てなかったので（勝った場合もほとんど相手のミスで勝ってたので）ここで一本勝負に挑戦し、勝つという経験が今の自分にとっていかに重要で、必要なものであったかということを実感しました。

　次の試合はハンガリーとでした。ハンガリーには終始リードされてしまい、自分たちのペースで試合をすることができませんでした。最後相手のアンカーは以前対戦したことがあり、クセがわかっていたので大量に得点することができました。個人スコアは１４−５と3分間でめちゃめちゃ動きました。自分も相手も息が上がりお互いゼイゼイ言いながら試合をしていました。普段の練習でここまでは息切れしなくてもいいけど、これに近いインターバルトレーニングなど持久的なトレーニングをもっとする必要があると感じました。

写真はハンガリーの最終セット笑

全身使ってフェンシングしてます。おかげで次の日全身筋肉痛です。

写真を見て私こんなに体ひねっているんだと実感しました。かりんがこの写真を見て一言、「これだから腰痛めるんだよ。」　おっしゃる通りです。自分でもこんなになってると思わなかったです（笑）

最後に唯一まともな写真…。

　最後はブラジルでした。フランス、マルセイユの大会で最後一本勝負で負けたので、今回は序盤から徐々に点数を離していけたらいいなと思ってとにかく失点をしないように、また、アタックを引き続き決めたいと思いながら試合をしました。
　私のスコアはそんなにプラスではなかったのですが、他の2人が点差をつけて毎回バトンタッチしてくれたので余裕を持ってやりたいことがトライできる試合にすることができました。
　

　今回の試合は、個人戦は本当はもっと上に入りたかったし、もっと試合がしたかったです。しかし、やはり現実は厳しいものでtop64にも安定して入ることができません。が、一つ一つの試合を大事にして一歩ずつレベルアップしていけたらいいなと感じます。また今回団体戦で得たものはわたしにとってはとても大きなものだったし、自信にもつながりました。とても些細なことかもしれないですが、私にとっては世界が180度変わって見えるくらいの変化でした。ですがこれで満足するつもりは全くありません。この経験をしっかり次の試合の踏み台にして確実にステップアップできるよう、無駄にしないようにしたいです。

　今回の報告はすっごい長くなってしまいました。大学のレポートよりも断然長いです（笑）でもこの報告を読むのを楽しみにして下さっている方がいると聞いて、ついつい長くなってしまいました。

　いつも読んで下さってありがとうございます！できる限りこまこま投稿したいと思います！

追伸
ポーランドは着いた初日から極寒でした。雪が積もり、川も凍っていてその上を人が歩いていました。

ホテルの部屋にはシェイクスピアの言葉が…。いつも遠征で泊まるホテルよりちょっとおしゃれな感じでした😆まったくなんて書いてあるかわかりませんでしたが。

またホテル内にジムとプールもあり、水着は持ってなかったので入ることができませんでしたがランニングマシーンで有酸素をすることができたので快適でした。（外は寒すぎて走れないので）

ポーランドに着いた次の日の練習で。こんなに小さい子供達も授業でフェンシングがあるみたいです。10歳らしいです！！！

写真は5年前まで日本でコーチをしていた（現在はドイツのコーチ）アンドレアコーチと、安定のルームメイトのかりん🙆

最終日はアンドレアコーチおすすめのイタリアンで全員でディナーでした！やっぱりイタリアンはおいしい！カロリーは気になりますが・・・

乗り換えのヘルシンキ（フィンランド）はムーミン！らしいです。ということでムーミンショップがありました。フィンランドはポーランドより寒くて、雪が積もってました！