カノミナミ2017年5月17日
今日から上海で行われるGP大会に行ってきます。
今回は遠征前から今回一緒に遠征に行く高校生たちが練習に来ていました。いつもと違う選手と練習できる環境は私にとってとても刺激的で、毎日次はどのようにしたら勝てるのか、あのように動けるのかと、ほとんど一日中考えていました。
今の若い世代は高校生だけれどもとてもセンスがあって、私には持っていないものをたくさん持っています。私も若いと思っていましたが選手としてみたらもうだいぶ歳をとったな、と感じます。昔は勢いで怖いものなしで戦っていた自分を若い世代を見て思い出すという感覚自体がその歳をとったということなんだな、と思いました。でも!まだ20歳なので若い世代を見習って、もう少し怖いものなしで大胆に挑戦していくのもいいんじゃないかな、と思いました。
もちろん背負うものはあるし、勝たなければならない理由も明確です。ドイツであのような結果で、今度こそ結果を残さないと、自分も周りも今後いろいろつまずくと思います。
正直、今回結果を出せなかったらどうしようという思いは強いです。オリンピックまであと3年、予選まであと2年。若い世代が力を伸ばしてきている状況。昔はオリンピック、オリンピックと言われていた私は20歳にもなってW杯で予選落ち。現実だけ並べると今大会は本当に負けられないし、勝つことがマストであり、勝たなければすぐに世代交代という厳しい状況です。
ですが、今回若い選手と練習すると負けたくないけど簡単には勝てないから本当に切実に研究するし、自分のプライドも全て捨ててとにかく負けたくないから何回負けても勝つまで何回もお願いして練習してもらいました。若い選手は「また狩野さんか、」と思っていたかもしれませんが、、、笑
でもそうして練習していると負けるけど楽しいし、研究した技が決まったり、相手の隙がわかったり、発見がたくさんあって、毎日挑戦できることがすごく新鮮で楽しかったです。久しぶりにフェンシングって面白いな、と感じました。明らかに私よりセンスのある選手に技を研究して相手のクセを研究したら勝てるようになるから、そこがフェンシングの魅力で、やめられなくなるポイントなのかな、とも思いました。
それで結局何が言いたかったかというと、今の私に必要なのは「プレッシャー」ではなく「挑戦」なのだな、ということです。もちろん挑戦する上で背負うもの、感じることはありますが、そちらの感情の方が大きくなってしまえばここぞというときに試合でもまた、メンバー争い、オリンピックレースでも恐怖や不安から守りに入ってしまうことが本当に怖いことだと思いました。
昔は後先考えずとにかく当たって砕けろ、という姿勢でした。ただ今まさか20歳、シニアにもなってそんなことはできないので後先は考えつつ、プランも持ちつつ、大胆にやるところは腹をくくって大胆に挑戦しようと思います。
もちろん狙うとことは虎視眈々と狙って、その結果がどんな結果になろうと自分が腹をくくって挑戦して出した結果だ、と思えるように後悔ないように戦ってきたいと思います。
どうか温かく見守りつつ、熱く応援していただけたら嬉しいです。笑
私も皆さんの期待を背負い、自分の夢を背負い、精一杯戦ってきます!行ってきます!