スペインから帰国しました!

カノミナミ2018年10月31日

スペインでの大会が終わりました。
土曜日はサテライト大会、二日目はU23(23歳以下しか出場できないと思っていたらヨーロッパのU23のランキングに影響する、というだけで年齢制限はない試合)でした。

結果は両方ともベスト16と悔しい結果に終わってしまいました。

正直何回か試合に出れば以前の感覚が戻ってくるだろう、と考えていましたが、実際に試合をしてみると自身の全体のレベルが下がっていることを痛感し、“これでは勝てない”と直感的に感じました。

以前は何かが足りなくてそこさえ克服すれば戦えそうだ、と感じていたあの手応えのようなものを感じず、ただただこれではオリンピックレースで戦えない、と思うばかりでした。
何かが足りないではなく、何も足りていない、と感じました。

練習ではそんなに感じない以前の自分と今の実力のギャップですが、実際に試合をしてみると明らかにそのギャップに最も苦しめられ、むしろ前の感覚が残っているからこそ気持ちも身体も今の自分を認めることがとても難しいです。
だから今やるべきことは昔の自分を探すことではなく、できるかもしれない、勝てるかもしれない、という希望を今は捨てて、今の自分の実力としっかり向き合い、今のレベルを上げることに全力を注がなければいけないと感じました。
幸いアルジェリアのワールドカップまで帰国後も毎週国内で大会が続くので、本当に時間はないですが、各試合までしっかり目的を持って練習し、一つ一つ現状から脱却していきたいと思います。

まず一つとしてやはり圧倒的にフェンシングの練習数が足りてないと感じます。相手のアクションに対する反応や微妙な距離感、頭の感覚は以前の記憶があるのに身体が動かない、自分で動かないと感じるのではなくてなんとなく身体とやりたいことがマッチせずうまくいかない感じがする。すごく難しいです。見るからに反応が遅れているわけでもなく、間合いが悪いわけでもないのに試合をしていて何か歯車が合わない、気持ち悪い感じがします。
おそらく振り子のように最初は気づかないくらいのほんの0.001秒くらいの動きの遅れが、動いていく中で徐々に大きくなり、かみ合わなくなるのだと思います。
それは本当に練習量、試合をこなしていく中で合わせていかなければいけないと感じました。
第二に手首です。
今はまだ痛みが全くないわけではなく、テーピングで固定してフェンシングをしています。
それに伴う動きの制限が大きく、アルジェリアのワールドカップまでにはテーピングをせずに戦えるまでにしたいと思います。
フェンシングにとっていかに手首の動きが重要なのかよくわかりました。1°動かないだけで致命的で身体全体の動き自体も遅れるし、剣のコントロールができなくなります。もちろん使える技の制限も多く、今までベストの状態で戦ってもワールドカップでメダルを取れたことがないのに、この状態では不可能なことだと感じます。今の状態で勝てる方法を探すことより早くより以前の状態に手首を戻すことが勝つことへの近道だと確信しました。

復帰して試合に出はじめてから自分の期待と希望をとことん自分に裏切られ、本当に希望を持っては裏切られ、希望を持っては裏切られの連続ですがここまできたら目標のオリンピックがある限り諦めずにとことんやってやろうと思います。
そしてオリンピックに出て自分自身に “やってやったぞ”と言ってやりたいし、どんな状況からでもやればできるということを証明したいです。

11/4には国内のランキングマッチ
11/13~18は京都でインカレ(全国学生選手権)
そして翌週アルジェリアワールドカップ

とにかく今は今の自分自身に高望みせずに課題をひとつひとつクリアしてひたすら自分自身と向き合い、今の自分を認め、許して頑張りたいと思います。
落ちるのは簡単だけど登るのは難しい、だけど登れないわけじゃない、難しいだけでやればできる、絶対にやればできる!
と信じて頑張ります。
そんなに簡単に乗り越えられる壁はつまらない、自分の全ての力を出して命からがら乗り越えられる壁の方が人生楽しいじゃん、と思って命がけで頑張ります!笑

久々の海外で、また、初日、最終日は他の日本人選手はおらず、一人旅でした。
会場で台湾のフェンサーに声をかけてもらい、最終日は彼のスペインに留学している友人と三人でご飯を食べ、また、その友人の通っている大学も見て回り、日本人や韓国の留学生と交流する時間も持てました。
改めて英語の重要性を感じ、足りないながらも実践していく中で英語もだんだんスムーズに喋れるようになりました。
やはり実践が大きいし、いろんな国の人と交流することは本当に勉強になります。
みんなとてもフレンドリーで私の人生にとってもとても刺激的なスペインの旅になりました。

またいつかスペインには行きたいし、フェンシングを通してもっと多くの人と交流し、海外の文化や人に積極的に触れていきたいと感じました!

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